サービス作りを考える〜ビジョン・コンセプト・ビジネスモデル〜
こんにちは。ちょっと間が空いてしまいました…すいません…
前回は「サービスはビジョンから施策までピラミッドで考えてみましょー」なんてお話をさせていただきました。
今回ははピラミッドの上3つ「ビジョン」「ビジネスモデル」「コンセプト」について少し詳しくお話させていただきます。
・ビジョン
ビジョンについては皆さんも既にいろんな本や記事、新卒の研修など、色んな場所でインプットしているかと思います。
要は企業という組織、それが運営するプロダクトを通じて実現したい世界ですね。
ここから落とし込んでプロダクトや組織についての話をしていきます。
プロダクトに落とし込んだのがコンセプトやビジネスモデル、組織に落とし込んだのがミッションステートメントや行動指針だと考えています。
・コンセプト
次がコンセプトです。
ここでのコンセプトは「誰の何の課題(ニーズ)をどのようにして解決する(満たす)か」というサービスのコアバリュー定義を意味しています。
例えば、
コンセプトはビジョンを達成するためのプロセスであり、サービス全体の基本的な考え方だと認識しています。
コンセプトについては複数設定するチーム・会社をよく目にしますが、そうなると中長期的な意思決定の優先順位が必ずブレてきます。
ブレブレで何も決まらない、正しいのかを判断できないため自信を持つことができない。チームをたくさん見てきましたし、自分たちもそうでした。
そういった状況になるともう最悪で必ずと言っていいほどチームに亀裂が生まれます。
自分たちが目指すビジョンに沿った「誰の何の課題(ニーズ)をどのようにして解決する(満たす)か」を1つバシッと決めておくことがここでのポイントです。
・ビジネスモデル
ビジネスモデルは皆さんがイメージしている通りかと思います。
「誰から何の対価としてどのタイミングでお金をいただくか」ですね。
スタートアップ界隈ではビジネスモデルは後で考えればいい!なんていう方も時々いらっしゃいますが、私はこの意見に反対です。
Airbnb の初期ピッチ資料は YC の 3 分ピッチテンプレート通り – Taka Umada – Mediumやネットで見れる企画書!創業時の「nanapiのナマ企画書」を公開します。 | Find Job! Startupなど私も国内外の有名スタートアップのピッチ資料をよく見てますがビジネスモデルの話がないものはありません。
また、東京大学本郷テックガレージでディレクターを務める馬田さんのピッチ資料の作り方やPre-seedのアクセラレータープログラムREALITY ACCELERATORのブログ内でもピッチや事業計画の話ではビジネスモデル・マネタイズの話は入ってきます。
www.slideshare.net
最初にイメージしていたものと全く別のモデルになることはもちろんあるかと思いますが、ビジネスモデル自体を後付けにすることはありえないと考えています。
しっかりとビジネスモデルを決めきって、本当にお金を稼ぐことができるのか早い段階で検証することが大切です。
サービス作りの第一歩!サービスの全体像をピラミッドで表してみよう!
前回のブログでは「人生をかけられる事業の見つけ方」についてお話しました。
今回からサービスの作り方についてお話していきたいと思います。
自分の中にはこんな感じでサービスの設計をしていけばいいのではないかというフレームワークがあります。
これは繰り返しサービス作りに携わったり、いろんな起業家や新規事業担当と話している中で「あーうまくいくサービスってこんな感じだな」と整理されてきたものです。
このサービス設計についても色々な意見があるのでぜひディスカッションできればと思っています。
私の考えているサービス設計のフレームワークが以下の「サービスピラミッド」です。
サービス作りのフレームワークで有名なのがビジネスモデルキャンバスです。
ただビジネスモデルキャンバスは名前の通りビジネスモデルを考えるものであり。
「サービスピラミッド」はどちらかというとより上流のものだと思っています。
上から簡単に説明していきます。
【カチッと1つにまとめる】
・ビジョン: サービスを通じてどのような世界を作りたいか
・ビジネスモデル:だれから何の対価としてお金を得るのか
・コンセプト:「誰の(who)・何の課題を(what)・どのように(how)」解決するのか
【時間軸で考える】
・戦略:どのようなストーリーでサービスを伸ばすのか
・KPI:戦略を遂行するためにどのような数値を伸ばすのか
・施策:KPIの達成のために行う具体的なアクションは何か
上の項目を達成するために下の項目が存在していますのでの作成する際は上から落とし込んで作成していきます。
出来上がったら上から読んでも下から読んでも違和感のない内容になっていることが理想です。
戦略、KPI、施策はアクションをしていく中でフレキシブルに変えていくものではありますが、タイミングや頻度は重要になってきます。ブレブレではいけないので。
今回は全体の説明でしたが、次回以降は1つずつ詳しく説明していきたいと思います。
ではでは。
人生をかけられる事業の見つけ方
前回は「はじめてのサービスづくり」でも「成功確度」を高めるために「体系的に整理されてきている情報をしっかりインプットしましょう」というお話をさせていただきました。
今回は情報のインプットを行っている前提でどのようにすれば人生をかけられる事業を見つけられるかについてお話したいと思います。
私の中では「人生をかけられる事業の見つけること=興味のある領域を選ぶこと」だと考えています。
領域というのは「農業」「バイオ」「旅行」「音楽」「HR」などなどです。
それらの領域に深く入り込み、課題を発見した上で業界をImproveするための手段を考えることが新しい事業を考えることです。
ここで注意しなければいけないのが今流行の「VR」「AI」「動画」などは領域ではないということ。
これらはあくまで手段であり、領域の課題を解決するために必要な技術です。(個人的な見解なのでディスカッションしたいです。)
あくまで業界の課題を解決し、Improveすることにフォーカスを当てるべきだと考えています。
では、どのようにして自分の人生をかけられる領域を見つけるのか。
方法についてお話をする前に、「見つける」という考え方についての意見を少し。
領域はあくまで見つかるものという話もありますが偶発的に見つかることなどそうそうないと思います。
領域見つけた上で本当に人生をかけられるのかを判断する基準を持つことが重要だと考えています。
興味のレベルは大きく以下の3つに分類できるかと思います。
ということでここからは領域の見つけ方(レベル2以上)とその領域に人生をかけられるのか(レベル3)の判断基準についてお話をしていきます。
レベル1:おもしろそうだと思うだけ
レベル2:情報収集を能動的に行える(=知的好奇心をくすぐられる)
レベル3:能動的かつ継続的なアクションに移せる(=人生をかけられる)
まず、領域の見つけ方。
オススメの方法はとにかく興味のある領域とその理由を洗い出してみることです。
あくまで人間の興味とは後天的です。
したがって人生のイベントや環境を振り返ることによってのみ自分の興味が見えてくると考えています。就職活動の自己分析に近いですね。
領域(できれば課題まで)が自分の人生・実体験と紐付いていることはサービスをリリースした後の長期的な価値となります。(実際に起業していたときの私がそうでした。)
どんな些細なことでもいいので、出来る限り自分の興味のある領域とその理由を書き出してみてください。
洗い出すことよりも重要なのが、そのプロジェクトが本当に人生をかけられるのかを判断することです。
私が考える判断基準はたった1つ。
「サブプロジェクトとして自分が選んだ領域のニーズ・コンセプト検証が行えるか」ということです。
起業をしたい!新しいプロダクトを作りたい!と考えている皆さんです。おそらく今お務めしている先でもご活躍されていらっしゃることかと思います。
そんな忙しい中で新しいプロジェクトを立ち上げ、運営していくことはイメージ通り大変です。
それでもサービスを出したい!業界の課題を解決したい!Improveをしたい!と思えるなら、また、その思いを実行に移し、実際にプロダクトのニーズ・コンセプトを検証するところまで継続できるなら「本当に人生をかけられる」事業(になりうる)と言えると考えています。
以上、人生をかけられる事業の見つけ方について私の意見を書いてみました。
次回はニーズ・コンセプトの検証について、お話できればと思います。
ではでは
はじめてのサービスづくりで成功確度を高める3つの方法
はじめまして。
私、だいゆーは20代前半で起業に挑戦し、資金調達やサービスのグロースを経験しながらもなかなか思うようにはいかず、現在いわゆるメガベンチャーで新規事業の責任者をしています。
起業から得た経験や人脈、考え方は非常に価値のあるものばかりで、反省を繰り返しながら今もお仕事と趣味の両方でサービスを作っています。
そんな私ですが、「新規事業を作りたい!」「起業したい!」を考えている皆さんの少しでもお力になれるのでは!と思い、ブログを書くことにしました。
まずブログを開設するにあたって、私が最近強く思うことを書きたいと思います。
それは「はじめてのサービスづくりでも成功確度はあげられる」ということです。
世界で最も有名なシードアクセラレーターのY Combinatorが設立されたのが2005年。
既に10年以上、約1500チームのスタートアップをサポートしており、その結果を見届けてきています。
近年Y Combinatorを筆頭にシリコンバレーのノウハウが蓄積され、体系的に整理されてきていると非常に強く感じます。
例えば東京大学本郷テックガレージでディレクターを務める馬田さんのスライドシェアにはシリコンバレーのスタートアップがどのようにしてサービスを作り、グロースさせてきたのかが非常にわかりやすくまとまっています。
しかしながら残念なことにスタートアップの創業メンバー、メガベンチャーの新規事業担当と話をしていると成功確度を高めるための情報をインプットする意識がない人を多く出会います。恥ずかしながら昔の自分もそうでした。
これは非常に残念。
もちろん、実際に経験しなければ深く理解し、血肉にすることが難しいことも多々あるかと思います。
一方で経験をしなくても情報が整理され体系化されている現在ではそれらをインプットすることで成功確度を大きく高めることができると考えます。
ではまず何からスタートするべきなのか。
サービスの作り方の話しはこれからこのブログでも書いていこうと思いますが、情報をキャッチアップするために以下のことをオススメします。
【成功確度を高める情報を得るための3つのアクション】
・メンターを見つける
起業やサービスづくりの経験があるメンターを1人以上見つけましょう。
定期的に相談や壁打ちができる先輩起業家がいることは本当に重要です。
(私も最初の起業ではなかなか見つけることができなかった。後悔していることの1つ。)
・Twitterで有名起業家、投資家をフォローする
最近ではGunosyやスマニュー、newspicksなどニュースアプリが多々ありますが、Twitterでの情報収集はリアルタイム性が高く、またニッチな情報や先輩起業家、投資家の興味関心思考まで得ることができます。
EVの大河さん、Skylandの木下さん、ANRIの佐俣アンリさん、BEENEXTの前田ヒロさん、AnyPayのきむしんさん、メタップスの佐藤さん、Supership株式会社取締役のけんすーさん、元コーチユナイテッド代表の有安さんあたりはフォロー必須です。
(上記の方々には遠く及びませんがもしよければ自分のTwitterアカウントもフォローしてくださいmm)
・馬田さんのスライドシェアを始めサービスづくりに関する情報を読みまくる
サービスの作り方についてはネット上にたくさん転がっています。先程の馬田さんのスライドシェアもそのうちの1つです。読み漁っていくと大体皆さん同じようなことを言っていることに気づくかと思います。
オススメの記事はこのあたり。
・サービス開発は9割が失敗する - 6つの診断パターンからみるサービス設計がうまくなるコツ(前編)
・サービス開発は9割が失敗する - 6つの診断パターンからみるサービス設計がうまくなるコツ(後編)
(馬田さんの著書「逆説のスタートアップ思考」は必読)
自分なりにたくさんの情報を整理し、解釈し、アウトプットに繋げられる状態にしておくことが理想です。
英語が得意な方にはY Combinatorのブログもオススメです。
ということで第一回の記事はおしまいです。
次回は人生をかけたいと本気で思えるサービスの見つけ方について私なりの考えを書いていきたいと思います。
ではでは。